威海滞在ー73

2月27日(水曜日)
今朝は、昨日までよりは、少し暖かく感じる。
朝レストランに行くと結婚式のパーティーがあるらしく、準備をしていた。
それを横目で見ながら急いで食べて、部屋に戻った。
最近は、出かける前に夕食用のお米を研いでから出かけるので、朝の一仕事がある。
出発間近の研修生の授業は、先週から、話し言葉の練習をしている。
教科書に出ている文型は「です」「ます」の丁寧な話し方で表現されている。
それに対して、研修生の仕事の現場の日本人達は、「です」「ます」を使っていないことが多い。
例えば、
いつ日本に来ましたか? → いつ日本に来たの?
今朝何時に起きましたか? → 今朝何を起きたの?
あの道具を持ってきてください。 → あの道具、持ってきて!
こちらに早く来てください。 → こっちに早く来て!
のような感じで。
これだと、外国人は、全く違う言葉のように聞こえてしまい、意味がわからなくなってしまうのだ。
だから、「普通態」とか「会話態」と称して、特別に聴き取りの練習をする必要が出てくると言うことなのだ。
また、それに加えて厄介なのは、話す側の日本人は、普通態でもよいのだが、それに答える研修生達は、「です」「ます」で答えなければならない。なぜならば、日本語は、相手と自分の立場の違いによって、話し方を変えなければならないからだ。
場合によっては、相手にとても失礼な印象を与えて不快を感じる時もある。
敬語は、それを表わしている。(日本人ですらできていない場合が多いが)
ただ、3ヶ月の勉強で敬語まではとてもできないので、少なくとも「です」「ます」で答えられるようにするわけだ。(若干敬語も教えているけれど)
ただ、日本にいる外国人やSkypeなどで日本人と話をしている外国人は、普段日本人が、あまり丁寧な言い方をしていないということで、この普通の話し言葉の方を「新しい日本語」、丁寧な教科書の言い方を「古い日本語」と言って、使わなくなってしまう人もいる。
これは、大きな問題だと思う。なぜならば、やはり、丁寧な話し方をする人と、乱暴な雑な話し方をする人とでは、当然、受け取る側(日本人側)の印象は、変わるはずだから。
ただ、それを外国人は、理解できていない場合が多い。
若い日本人の中ですら、それがわからず、平気で目上の者や客に向かって、普通の乱暴な話し方(タメ口とかいう)で接している者もいるのだが。
それらを少しでも身に付けようとする研修生達の努力には、本当に頭が下がる。
それを教えている中国人の先生もすごいと思う。

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